1153 ギッチョ

ひかるは、いきさつが読めたので、種明かしを、次のように説明した。 スローは車のシフトレバー同様、左手のレバーで微妙なコントロールをする。 右手は何台かあるカメラの映像を瞬時にセレクト。 問題は左手の微妙さ、である。S君はかなり完璧な左ギッチョだ。 面接時、書類を書かせると、普通ならバレるが、右手で書いた人と見分けがつかなかった。 彼の左手に注目したのだ、と話すと、Fディレクターは、膝を叩いて喜んで、納得。 一人走ると、他のメンバーもやっきになって、頑張る。 S君はバレー、サッカー、Kー1、競馬などあらゆるスローに引っ張りだこ、第一人者となって行ったのである。 往年の野球フアンなら、ある時期から日本のプロ野球中継が一気にレベルアップ、球場で見るよりテレビ観戦が楽しい事、思い出すでしょう。 以後、全局が、負けじと切磋琢磨、お茶の間の楽しみである。